クマはかつて、特別な存在だったようです。
オホーツク文化の遺物の中には、動物を形取ったものが多々見つかっていますが、その中でもクマがモチーフになったものは多く、
かなり精巧に作り上げられているところからも、その存在の特別さが感じられます。
儀式にもクマが大きく関わっていたと見られ、多くのクマの骨が出土しています。
この彫像はトドの骨製で、トコロチャシ遺跡から出土したものです。
クマの全身像が、精緻に表現されていて、いまにも、一歩踏み出しそうです。
どこか、愛らしくも見えますが、どんな方が、どんな思いで彫ったのでしょう?
画像提供:東京大学常呂実習施設